【書評】成功する地域資源活用ビジネス: 農山漁村の仕事おこし
まず著者は過去のハコモノ行政、三セク方式、それにふるさと創生を痛烈に批判している。
それらと対照的な事例として、全国の中山間地域から
長野県小川村
を紹介している。
事例中の団体は分類上は三セク方式だが、
行政は金を出すが口は出さない
身の丈にあった経営規模
出資者に住民がいる
等、赤字を垂れ流している全国の三セクにはない特徴がある。
著者は上記の事例に基づき、成功する地域資源活用策について、
過大な需要予測に基づくハコモノ行政・三セク経営ではなく、身の丈にあった小規模経営×地産地「商」を提唱している。
(中山間地域の購買力では地産地「消」はスケールしない。)
成功する地域の今の課題はIT人材の登用だが、中山間地域にそうした人材リソースがなく難しいことも述べている。
個人的には中山間地域の規模感ではITは外注でいいと考えるが、足元を見られない程度に適切に外注できるサポートができる人材は必要かもしれない。それだけでは仕事にならないが、こうした所は広報が手薄なところも多いため、それらに適した人材を捕まえられれば、課題解決に繋がるかもしれない。